存在
突然なんですけど「Picrew」というイラストキャラメーカーサイトを知ってますか？簡単に言うとMiiのクリエイター進化版みたいなキャラメーカーサイト。自分好みのかわいい女の子 (男の子) が生成できるその「Picrew」の "Girl Maker" で何気なく作った女の子がはちゃめちゃ可愛くなったのでここで紹介しますね。
これはいちばん最初に作ったスタンダード。全ての始まりであり規範。目と口と眉をツンとさせたくてツンとさせた 眼鏡は個人的嗜好なので掛けさせた。作った瞬間「最高〜〜！！！！」となった。花のピアスかっわい……このお洒落女子誰？？？あ？？？存在しないのか……
服装がちょっと変わりました。まあこれからも服装とか髪型とかちょっとずつ変わるだけなんですけど。かわいいからいいよね。ベージュのカーディガンに黒のスタンドカラーシャツとか間違いなくお洒落。今日は休日なのかな？心なしか表情もにこやかです代官山にお気に入りのカフェがあって待ち合わせの時間までそこで読書してますね 読んでるのはコクトーの『恐るべき子供たち』ですね。え？？？存在しない……？？？あぁ……へぇ……そう……
ピアスが月と星だ〜〜お洒落〜〜ノースリーブだと室内で寒いからお洒落な柄のブランケットを羽織っています。彼女は有名アパレルの経理担当なんですよね 仕事は楽しいしやりがいもあるんだけど最近上司からの期待が重たくなってきてそれが悩みみたいです。昇進にはあまり興味がないのかな？でも節目節目でチャンスを掴むのは得意なんですよね え？？？存在しない？？？ねぇ 存在って 私たちは何をもって「存在している」として 何をもって「存在していない」としているんですかね？？？存在って何なのでしょうか？？？
あっ、あの人……やっぱりあの人だ……表参道にオープンしたブックカフェのレセプションパーティーに来たら偶然……めちゃ派手な花柄のモックネックブラウス着てるけど流しながら着てる白の羽織がその派手さを抑えてる しっかりパーティーに合わせたファッションだ。一人で退屈そう話しかけてみよ……あ？？？存在しない？？？あの存在って何ですか？？？僕たちが存在を認識できるのって何の根拠を持ってそう明瞭化できるんですか？？？実存主義に基づいた存在者なら世界に対して投企する存在が存在していると規定できるんですよ それなら彼女は確かに世界内存在である現存在としての僕に対して投企していてつまり彼女は「存在」しているんです そうなんだよ存在であり実存しているんだ 整合性のハイオク満タン論理的な確定。はい存在決定 QED。
……先日取引先のアパレルメーカーに行った時 そのアパレルメーカーが偶然彼女の勤め先で仕事の為にという口実で連絡先交換しちゃいました。質感がしっかりとした黒のTシャツにグレーのちょっと特殊な形のコート暑くないのかと思ってたら「これそんなに暑くないんですよ」って見透かされたように笑いながら言われてしまった……あははって……そういえば笑った顔初めて見たなかわいいな……
高尾山に来ました。最近登山をしたいと思っていたら休日はよく登山に行くとの事だったので思い切って登山に連れて行って欲しい旨をそれとなく伝えると スルッと一緒に高尾山に行くことに。「軽いハイキング程度ですよ」と言っていたから これは僕でも良いところ見せれるかも と思っていたら 30分ぐらいで息があがってしまって過呼吸になると彼女に笑われちゃった……頂上に着くと彼女がキラキラした目で展望台から街を見下ろしているその様子があまりにもいつもとのギャップがあってかわいくて思わず口が滑りぼそっと「僕、好きかも」と言うと彼女が真っ赤になって俯いてしまって「登山が！！！登山がね！！！」と必死になって情けない言い訳をしてしまった童貞だよ僕は……でも彼女「そうですよね……」って笑いながら残念そうな顔してたな……あれって……
デートに誘われてしまった。昨日の夜にいきなり。いきなりステーキ。高円寺のライブハウスで行われる最近お気に入りのバンドのライブに一緒に行くはずだった友人が急に行けなくなって僕を誘ってくれたらしい。待ち合わせは高円寺。眼鏡をかけてなかったのもあって一瞬誰だか分からなかったけど眼鏡無くてもかわいいんかい。そして涼しげな格好をしててもやっぱりお洒落だ。「眼鏡無いとおかしいですよね……」って恥ずかしそうにしてたけど 恥ずかしがってるのもかわいかったから肯定も否定もしなかった。我最低不正悪罪罰与死。バンドは元々弾き語りの女の子が今日はバンド編成で演奏していたらしくめちゃくちゃ格好良くて聞きごたえがあった。帰ったらチェックしておこう。帰り道で目をキラキラさせながらライブの感想を熱く語る彼女はやっぱり可愛くて また「僕、好きかも」と口を滑らしてしまうと彼女がすかさず「次は誤魔化さないでくださいね！！！」ってこっちに向かってほっぺた膨らました。始まる最高の夏。ひゅ〜〜。
彼女の家にやってきました。見たかった映画が映画館での上映を終えてしまったという話をしたらその作品のBlu-rayが家にあるとのことだったのでノリで彼女の家に来てしまった。髪をめちゃくちゃ切っていて「何かあったの？」とビックリして聞くと「いや……短いのが好きって言ってたから……」ってはあ……なんですかこれ？？？夢？？？死ぬの？？？部屋着は大きめのTシャツにパンツはラメが入ったジャージを着てた部屋着までお洒落気を抜かない素晴らしい人間性。映画は鬼才ラース・フォン・トリアーの最新作『ハウス・ジャック・ビルト』最高に面白かった。彼女がこの映画が好きだということに少し引いたけど惹かれたナ！！！なんっつって！！！夜ご飯はジェノベーゼパスタを作ってくれたバジルの香りが効いてて素晴らしく美味しいパスタだった。夜ご飯の後は軽いおつまみを文字通りつまみながら僕の買ってきたシャルドネを呑んで晩酌。彼女は意外に酒呑みで楽しそうにお酒を呑んでいて そのうちに彼女の白い頬が赤らみ始め僕が肩に手を置くと彼女もそれに……
「お時間です」
「ふぁえ……？？」
「いかがでしたか「Picrew」90日間無料体験コースは」
「な……何だお前は？？？彼女はどこだ！！！ここはどこだ！！！」
「お客様 こちらは存在誤認仮想世界サービスの『Picrew』でございます。お客様は90日間の無料体験コースにご参加されていたのですよ」
「そんははずないだろ！！！お前はッ……何を言って……！！！僕はッ……確かに彼女とッ……！！！」
「この続きは今この場で有料の定期契約さえして頂ければ すぐにでも再開することができますがいかがなさいますか」
「何を……おま……え……じゃあ……あれは……何で……ぇ……ぁ……そうか……僕は……無料サービス……それじゃあ彼女……存在しな……？いや……でもそれならケイヤクすれば……彼女は存在していることに……すれば……しま……ます……契約ッ……契約しますッ！！！」
「ご契約ありがとうございます それでは改めて存在誤認仮想世界へいってらっしゃいませ」
「今行くよ！！！"山内もえ"さん！！！」
BGM。ここでタモリが出てくる。
Picrew
Mandy 様
https://picrew.me/image_maker/114808
この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
